コロナ関連最新情報

2020.05.08

簡単だからと言ってすぐにリスケに手を出さないようにしてください!

現在のような緊急事態下では、各金融機関は監督官庁に対して
中小企業からのリスケジュール(以下、リスケ)の申し出があった場合、
申込件数、実行件数、そして「謝絶」といってリスケの申し出を断った件数を
毎月報告するようになっています

そして、監督官庁はその結果を国民に対して、下記のように報告します。
(金融庁・3月の銀行のリスケ実行・謝絶件数)
https://www.fsa.go.jp/ordinary/coronavirus202001/kashitsuke/20200430.pdf
(財務省・3月の政府系金融機関のリスケ実行・謝絶件数)
https://www.mof.go.jp/financial_system/fiscal_finance/torikumi/jyokenhenko.html

申込件数の多さも目を引きますが、その謝絶件数にもご注目ください。

例えば、地方銀行ですと、既に処理が終わった件数でみますと、
実行件数が8,952件に対して、謝絶件数はたったの24件となっています。

もはや断わられる方が奇跡と言える状況です。

断られるケースといえば、まだまだ手元預金が十分あり過ぎるのに
社長がこの先の不安感からリスケを申し出られたケースや、
2月に緊急融資を借りたばっかりで3月にリスケの申し出をされたケースなど、
「さすがにまだ早いと思いますよ」というケースです

金融機関さんにリスケのお願いをすると、その場で叱責をされたり、
様々な資料を要求されたりすることを心配され、リスケの依頼が遅れてしまう
経営者の方もいらっしゃいますが、上記の数字を見ていただくと、
銀行員も案件をさばくのに必死で、そんな時間がないことがお分かりいただけると思います。

ただ、当社のお客様の事例でも、
リスケの失敗例はいくつかありますのでご注意ください。

リスケをしてしまったら、リスケ期間中は基本的に追加融資は難しくなります

ですので、まずはコロナ対策の緊急融資などをフル活用していただき、
ありとあらゆる資金調達手段を駆使してください。
資金調達手段が残されているのにリスケをしてしまっては後悔が残ります。

リスケを決断しなければいけない状況になったとしても、
中途半端リスケは最悪です。

元金を毎月300万円返していた企業がリスケを依頼する場合、銀行員さんから
「社長、少しでも返済できませんか?」などと言われて150万円とか100万円を
返済し続ける方がいますが、意味がありません。

リスケの交渉は必ず「元金ゼロ」で行ってください

毎月の返済額を300万円から150万円に減らして、3ヵ月後にやっぱりゼロにしてくださいという
交渉は非常にハードルが高くなります。
「3ヵ月前に150万円返せるって言ったのに、もう約束を守れないんですか!?」
なんて銀行員から嫌味を言われては、社長の心労がさらに膨らむだけです。

「思い切ってゼロ交渉」、これがリスケ交渉の原理原則となります。

他にも様々なことを想定した上でリスケの交渉に臨む必要がありますので、
必ず事前に当社社員にご相談いただければと思います。

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